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Bessaflex TM

ライカMP6

Bessaflex TM (2004.1.14)
ライカMP6
これで旧Kマウントレンズも完全復活だ。

 正月早々、吉報が舞い込んだ。ペンタックス*istDのファームウェアがバージョンアップされ、完全に邪魔者扱いだった旧タイプのKマウントレンズが、いきなり復活を果たしてしまったのだ。
 これまで絞りリングにA位置のない旧タイプのKマウントレンズを*istDに取り付けた場合、絞り優先AEでは絞り開放でしか使えないうえ、マニュアルでは測光機能が働かなかった。だが今回のバージョンアップで、ハイパーマニュアルが使えるようになった。具体的には撮影モードをマニュアルにセット。絞りリングで任意のF値を選び、グリーンボタンを押せば一瞬、絞りが絞り込まれ適正露出となるシャッタースピードにセットされる。要するに瞬間的に絞り込み測光を行うのだ。この後シャッタースピードやF値を変えれば、微妙な露出補正も即座に可能。まるで悲劇の名機Z−1を彷彿させる使い心地である。さらにプレビュー状態にするとバーグラフで露出の過不足も確認できる。操作部のレイアウトに問題は残るものの、バージョンアップ前と後では雲泥の差だ。
 このほかマニュアル露出時に露出補正が可能になったうえ、オートパワーオフ時にオートブラケットがキャンセルされなくなるなど、これまでの問題点もひとまず解決。次はどんなバージョンアップをしてくれるのだろうか?

※アップデータのダウンロード先
http://www.pentax.co.jp/japan/support/download/digital/istd_s.html

 

 

 *istDはペンタックス初のデジタル一眼レフである。ペンタックスは2000年のフォトキナでMZ−Sをベースにした35ミリフルサイズデジタル一眼レフを発表したが結局発売されず、この*istDが製品化第一号機となった。
 恐らくこのホームページの読者の方は、このカメラがペンタックスKマウントを採用していることに、いちばん注目しているのではないだろうか。そこで今回はこの点にポイントを絞ってレポートしたいと思う。  

 

 

※写真をクリックすると大きなサイズでご覧いただけます。

 

*istD(下)とMZ−Sのマウントを比較
MZ−Sはマウント内右上に機械式の絞り位置検出レバーを備えているが、*istDにはない。パワーズーム用接点も省かれている。

 

*istDのレンズマウントについて

 カタログのスペック欄を見ると、レンズマウントは「ペンタックスKAf」となっている。KAfマウントとは、ペンタックスがAF機のSFXを発売したときに採用したマウントである。従来からあるKAマウントにAFカプラーを追加するとともに、ボディ側とのインターフェースがCPU方式に変更されている。このマウントは従来からあるMFレンズと高い互換性を備え、SFXにKAマウントレンズを装着した場合、AFを除くすべての機能が作動。レンズの絞りリングにA位置を持たないKマウントレンズでも、絞り優先AEとマニュアル露出が利用できた。
 ということは*istDにもKAおよびKマウントレンズが使用できるはずだ。しかし*istDのマウントをよく見ると、レンズ側の絞りリングの位置を検出する機械式レバーが省かれている。これは銀塩カメラのMZ−60から始まったもので、レンズの絞りリングにA位置のないKマウントレンズでは、機能が大きく制限されてしまう。つまりSFXと*istDのレンズマウントの名前は同じだが、実はまったく別のものだ。

 

 

 

Kマウントとの組み合わせ

 Kマウントとは、ペンタックスがねじ込み式のM42マウントからバヨネット式マウントに変更したときに誕生したマウントである。カメラとボディ間の絞り情報のインターフェースは機械式。自動絞りの作動もレバーを介して行う方式である。このマウントを採用したレンズにはSMCペンタックスとSMCペンタックスMの2種類があるが、マウントは共通である。またこのマウントの亜流としてAF機のME−F用に開発されたKfマウントがあるが、絞りに関する連動方式はKマウントと同じである。またマウントの基本形状は現在に至るまで変わっていない。
 Kマウントレンズを*istDに組み合わせた場合だが、まず最初にカスタムファンクションを設定しなおさなけれはならない。初期設定では絞りリングにA位置がないレンズを取り付けた場合、シャッターがロックされるようになっているからだ。
 この組み合わせで利用できる撮影モードは絞り優先AEとマニュアル露出のみ。しかも絞り優先AE時は自動絞りが作動せず、絞りは常時開放。マニュアル露出時は自動絞りは作動するが露出計が使えない。要するにボディ側で絞りリングの位置が検出できないので、測光が不可能なのだ。結局Kマウントレンズを使う場合は、絞りを開放に固定したまま絞り優先AEを使うか、単体露出計を使ってマニュアルで撮るしかない。
 だが自動絞り機構を備えていないレフレックスレンズやシフトレンズなどは例外で、絞り込み測光で絞り優先AEとマニュアル露出による測光が可能。ヘリコイド接写リングやベローズなど自動絞り機構を備えていないアクセサリーも同様で、特に中判カメラ用レンズはアダプターを介して絞り込み測光で利用できる。

 

メディアジョイ製のソフトフォーカスレンズは、自動絞り機構のないアクセサリーに分類できる。そのため絞り優先AEで利用可能。ただしカスタムファンクションを最初に設定する必要がある。

 

 

 

KAマウントレンズとの組み合わせ

 旧レンズとの互換性の点では、このレンズがいちばん実用的だ。KAマウントは、ペンタックスがマルチモード機のスーパーAを発売したときに誕生したマウントで、レンズ名はSMCペンタックスAレンズ。絞りリングにA位置がありボディ側からF値が制御できるよう、レバー移動量と絞り羽根の動きが正比例の関係になっている。つまりレンズの絞りリングをA位置にさえセットすれば、AFの除くすべての機能が*istDでも利用できる。ただしKAマウントレンズはマウントに電気接点を備えているもののCPU非内蔵なのでボディ側に焦点距離情報を送ることができない。そのため専用ブラウザーを使ったときに表示される撮影データの焦点距離欄にはAレンズと表示されるのみで焦点距離は表示されない。
 なおマウントから機械式の絞り位置検出レバーを省いたMZ−60ではCPU非内蔵レンズを取り付けるとカメラが一切機能しなくなる。たとえ絞りリングにA位置があってもAレンズは使えないのだ。これに比べれば、*istDは親切なカメラである。

 

 

絞りリングにA位置があるAレンズは、AFを除くすべての機能が利用できる。
 

Fレンズ、FAレンズ

 FレンズとはSFXで採用されたKAFマウントに対応するAFレンズである。マウント名はKAFマウント。マウント名は*istDと同じだが、最初に説明したように絞り位置を検出する機械式レバーを備えている。
 FAレンズは第二世代のAF機であるZシリーズとともに登場した現行のレンズシリーズである。最初はパワーズームを内蔵したレンズだけがFAレンズと呼ばれていたが、いつの間にかパワーズームを内蔵していないレンズにもFAの名が付けられるようになり、最近では区別が曖昧になってしまった。またボディ側のマウントにはパワーズームに電源を供給するための接点を装備。そのためこのマウントはKAF2マウントと呼ばれている。F/FAレンズとも絞りリングにA位置を備えているうえにCPUを内蔵しているので、*istDに使用可能だ。ただし*istDのマウントにはパワーズームに電源を供給するための接点がないので、パワーズーム内蔵のレンズを取り付けてもパワーズームは作動しない。さらに絞りリングは必ずA位置にしておかないとKマウントレンズと同じことが起こってしまう。またFレンズにもソフトフォーカスレンズいう例外がある。このレンズは絞りリングにA位置がなため、開放から手動絞りが作動する範囲内でしか利用できない。

 

FAJレンズ

 このレンズは*istDと同じ名前が付けられた銀塩カメラの*istと同時に発売されたもので、レンズから絞りリングが省かれている。このカメラもMZ−60同様絞りリングをA位置にセットすることが前提である。当然このFAJレンズは*istDに使用可能。またCCDのサイズが小さな*istDに使うことを考慮して、18〜35ミリの焦点距離が短いズームレンズも新たに用意された。

 

 

 

M42マウントレンズ

 このマウントはKマウントが登場する以前にペンタックスが採用していたマウントだ。別名プラクチカマウントと呼ばれるねじ込み式マウントで、別売りアクセサリーのマウントアダプターKを使用すれば、*istDに取り付け可能。このレンズの場合、レンズ側に絞り込みレバーを備えているので、このレバーをMANUALの位置にセットすれば、絞り込み測光で絞り優先AEとマニュアル露出での測光が可能。M42マウントであれば他社製レンズも同様に使うことができる。このレンズもKAマウントに次いで実用性が高い。

 

ねじ込み式のタクマーレンズもマウントアダプターKを介せば絞り込み測光で絞り優先AEが利用できる。
 

 

カメラ本体について

 *istDのCCDサイズは23.5×15.7mm。いわゆるAPSサイズである。これまで、このサイズのCCDを採用した一眼レフには、ファインダーの倍率が低いという問題点があった。これは35ミリ一眼レフ用のペンタプリズムそのままを使っていたことが原因である。*istDの場合、APSサイズに合わせた専用ペンタプリズムを採用。像倍率0・95倍、視野率95パーセントという高品位なファインダーを実現した。
 これまでペンタックスのAFはMZ−Sの6点が最高だったが、*istDでは一気に11点測距を実現。測距点は自動選択のほか任意に選ぶこともできる。選択した測距点は赤色のスーパーインポーズで表示されるが、表示が暗いため明るい場所ではやや視認性に欠けるようだ。また撮影情報は画面外に表示されるので、わずらわしさはない。
 特筆すべきはハイパープログラムとハイパーマニュアルの復活である。ハイパープログラムとは、プログラムAEのまま、前面あるいは背面のダイヤルを回すとシャッタースピード優先AEや絞り優先AEに切り替わるという撮影モードでグリーンボタンを押せばプログラムAEに復帰。これに対しハイパーマニュアルとはマニュアル露出時にグリーンボタンを押すと瞬時に適正露出が得られる撮影モードだ。この2つの撮影モードは銀塩カメラのZ−1で初めて採用されたが、この便利さを理解できるユーザーが意外に少なく、次機種では不採用となっていた。Z−1の便利さを知るユーザーにとっては朗報である。
 非常に感心したのは電源である。このクラスのデジタルカメラは専用電池を使う製品が多いが、*istDは単3型電池を採用。高価な専用電池を買わなくても、値段の安い単・型ニッケル水素電池が利用できる。ユーザーのことを考えた親切な設計である。また別売りのバッテリーバックには、さらにもう1セットの電池を収納することが可能。電池切れを心配をすることなく使うことができる。
 肝心の写りの方だが、これは多くの言葉で語るより作例を見て頂くのがいちばんだと思う。とりあえず率直な感想を述べさせてもらうと、キヤノンD60などに比べると画像にメリハリがあり、フォトショップなどの画像ソフトで加工しなくてもそのまま使うことができる。言い換えればキヤノンは業務用をかなり強く意識しているのに対しペンタックスは一般向きである。やはりこの当たりに両社の違いが現れているようだ。いずれにしても*istDは、ペンタックスのデジタル一眼レフ第一号機とは思えない完成度の高さを備えている。ただ一つ残念な点はKマウントレンズで測光ができないこと。ぜひ次機種でこの点をクリアして欲しいものだ。

 

プログラムAEのままボディ背面のダイヤルを回せば絞り優先、前側のダイヤルを回せばシャッタースピード優先になる。緑色のボタンを押せばプログラムAEに復帰する。またマニュアル露出時にグリーンボタンを押すとプログラムAEになる。これがハイパープログラムとハイパーマニュアルだ。

 

電源は単3型電池4本を本体に収納。一般のニッケル水素電池のほか単3型リチウムやアルカリ電池が利用できるので経済的だ。

 

オプションのバッテリーグリップを使えば、電池切れを心配することなく長時間使うことができる。このグリップは縦位置用電子ダイヤルとAEロックボタンを備えている。

 

記録メディアはCFカード。マイクロドライブにも対応している。
撮影モードは上面のダイヤルで切り替える。
ボディ背面の液晶表示
内蔵ストロボのガイドナンバーは15・6(ISO200・m)。20ミリレンズの画角をカバーする。

 

 

 

 

 


 
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