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Bessaflex TM
ライカMP6

 

 シャッターと絞りをリニアモーターで制御する方式をはじめ、ローライフレックス6000シリーズは、かなり早い時期から高度な電子化を積極的に行ってきた。そして今回発売された6008AFで遂にAFを実現。世界初の6×6判AF一眼レフとしてプロ用中判一眼レフの世界に新風を吹き込んだ。
 このカメラはMF機のローライフレックス6008インテグラルをベースに開発された。そこで今回のレポートでは、AFを始めとする新機能を中心に解説することにしたい。  

 

 

※写真をクリックすると大きなサイズでご覧いただけます。

 

ローライ6000シリーズは早くから完全電子マウントを採用していた。今回のAF化に当たり、特にマウントの仕様は変更されていない。したがって従来からある交換レンズはすべて使用可能。なおAFを利用するためにはAF対応のシュナイダー製レンズを組み合わせる必要がある。

 

世界初の6×6判AFカメラ

 ローライフレックス6008AFのピント検出には3個のセンサーが用いられている。社名は公表されていないが、日本のカメラメーカーがセンサーを供給。中央の垂直ライン検出用センサーを水平方向にも検出能力を持つ2個のセンサーが挟む形で配置されている。いわゆるH型センサーである。初期設定は3個のセンサーを用いたワイドエリア方式だが、カスタムファンクションでスポットAFを選択することが可能。AF検出能力の数値は不明だが、実際に試写した感想は、コンタックス645やマミヤ645AFと同等で、ペンタックス645やハッセルブラッドH1よりやや劣るといった感じ。中判一眼レフとしては平均的なレベルと言えるだろう。またレンズ内モーターでAFを駆動する方式のため、シングルAFモードを選べば、合焦後、MFモードに切り替えることなく、ヘリコイドの操作だけでピントの微調整ができる。AFモードはシングルのコンティニアスの2モードでボディ側面のダイヤルで切り替える方式で、動体予測AFは装備していない。

 

 

 

ウェストレベルファインダーと相性抜群のオートフォーカス

 実際にこのカメラを使ってみていちばん強く感じたことは、ウェストレベルファインダーとAFとの相性の良さである。ローライフレックス6000シリーズは6×6判のためウェストレベルファインダーが標準装備になっている。そのため撮影のときはカメラを胸の高さに構え、少し離れた位置からフォーカシングスクリーンを覗き込む姿勢になる。この姿勢は画面の全体構成を見るには好都合だが、眼からスクリーンまでの距離が遠いためピントの確認は不可能である。実際にはファインダーフードに内蔵されているルーペを起こし、このルーペに眼を近づけてピントを合わせることになるが、ルーペを通して見る視野は狭く、画面全体の把握は困難である。だがAFを利用すれば、ウェストレベルファインダーの宿命というべきこのジレンマが解決できる。つまりピント合わせをAFに任せておけば、ルーペを使用しなくても正確なピント合わせが可能。撮影者は構図の決定に専念できるのだ。ただ惜しむべきは液晶表示による合焦マークが見にくいこと。表示が小さいうえにウェストレベルで上から見下ろした場合、外光の影響で点灯しているか否かが分からなくなる。合焦時に電子音が鳴れば、この欠点をカバーできたと思うのだが、なぜこんな簡単な機能を省いたのか理解に苦しむ。
AFはシングルAFとコンティニアスの2モード。モードはボディ側面のダイヤルで切り替える。シングルAF時はレンズ側のヘリコイドでピントの微調整が可能。ダイヤルの左側にあるコネクターはコンピュータ用インターフェースで、マッキントッシュあるいはウィンドウズと接続するとカメラのカスタマイズができる。

 

 

 

充実したカスタムファンクション

 AFとともに新しく採用された機能としてカスタムファンクションが上げられる。説明書では、フォーカスエリア、先幕/後幕シンクロ、オートブラケットのステップ、フィルムカウンターのセットについては、通常の機能として説明されている。しかし設定方法はカスタムファンクションのセット方法とほとんど変わらないので、これらの機能もカスタムファンクションの一部と解釈すべきだろう。要するにスイッチひとつで切り替えられるのではなく、ちょっと面倒な作業がともなうのだ。
 設定方法は以下の通りだ。まずプレビューボタンの下にあるカスタム機能スイッチをnormの位置に切り替える。次いでメニューダイヤルと名付けられた測光モード切り替え用ダイヤルをMの位置にセット。AEロックに使用する測光/メモリースイッチで変更する項目を選び、シャッターボタンを押して確定する。このとき設定変更する内容はファインダー内のLCDに表示されるが、情報量が少ないため分かりにくい。また表示内容は英語が基本だが、我々日本人が使う専門用語とは、かなりかけ離れており説明書がないと操作は不可能である。さらに製品に添付されている日本語の説明書は、外国人が使う専門用語をそのままカタカナに置き換えたような表現が目立ち非常に難解である。標準セットで90万円近くもするカメラなのだから、もう少し日本のユーザーのことを考慮して欲しかった。なお本来のカスタムファンクションを変更する際はカスタム機能スイッチをsfの位置にセットして切り替える。カスタムファンクションで切り替えられる項目は表の通りだ。

 

 

絞りマークで示されたプレビューボタンの下にあるスイッチがカスタム機能スイッチ。normの位置でフォーカスエリアなどを選択。sf位置でカスタムファンクションを設定する。
中央の大きなダイヤルがメニューダイヤル。本来は測光モードを切り替えるためのものだ。カスタムファンクションを設定する際はMの位置にセット。反対側の面にある測光/メモリースイッチとシャッターボタンで各項目をセットする。
 

 

 

撮影モードは、プログラムAE、シャッタースピード優先AE、絞り優先AE、マニュアル露出の4モード。シャッタースピードダイヤルと絞りリング位置の組み合わせで各モードを選択する。写真はプログラムAEにセットした状態。シャッタースピードダイヤルと絞りリングがA位置になっている。

 

カメラの基本機能について

 このほかの基本機能については、従来からあるローライフレックス6008インテグラルとほとんど同じだ。多彩な撮影モードやユニークな測光方式はそのまま踏襲。操作系のレイアウトもまったく変更されていない。もともとこのカメラは6×6判としてやや大型の部類に属するが、AF機構が追加されても重さが50グラム増えただけで、大きさは変わらない。これまでスタジオでの使用をメインに設計されたカメラという印象が強かったが、AFの追加により機動性が大幅にアップ。今後はさまざまな分野での活躍が期待される。

シャッターダイヤルの同軸上にシャッターボタン(緑色)とAEロックボタン(灰色)がある。見た目は違和感があるが、実際に手にとってみると実に操作しやすい。またボディ前面にもシャッターボタンがある。

 

 


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